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更新日:2024年12月20日

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写真展「本は世界の窓~全盲の私がタイで図書館を始めた理由~」を開催しました!(10月28日~11月8日)

 ミャンマーと国境を接するタイで、図書館運営や少数民族の子ども達の教育支援を行う全盲の女性、堀内佳美さんの活動を紹介する写真展を開催しました。11月5日には一時帰国中の堀内さんによるセミナーも行い、52名が参加。当写真展の主催者であるミャンマーKOBE代表の猶原信男さんが、ミャンマー人難民キャンプ視察の為にタイを訪問した際に、現地の通訳ガイドに堀内さんを紹介され、そのご縁が今回の開催に繋がりました。

 セミナーでは、現在の活動内容や、堀内さんの生い立ちから活動を始めたきっかけについてお話いただきました。高知県出身の堀内さんは、幼い頃から家族による絵本の読み聞かせや点字本で読書に親しみ、自分の世界を広げてこられました。高校生の時に国際協力に興味を持ち、大学時代にはタイ人の友人との出会いから、心地の良い響きのタイ語に魅了され、1年間の留学を経験するほどタイの魅力にはまったそうです。セミナーでも、昔話・桃太郎の冒頭をタイ語で紹介してくださいました。
そのタイでは、本は非常に高価で、人々は読書=勉強という堅いイメージを持っており、読書を楽しむ環境が整っていません。また、タイ語が話せない少数民族の子ども達は、小学校で勉強についていけない等、様々な課題があることを知りました。
幼少期から自身の障害が原因で周りの役に立てないことが苦しく、「自分にも何かできることがあるはず」との想いを抱き続けていた堀内さんは、首都バンコク周辺で絵本の読み聞かせから始動。2010年に非営利活動法人”アークどこでも本読み隊”を設立し、現在はタイ北部で図書館運営や、障害者や高齢者の家庭を巡る訪問図書館、山岳民族の子ども達の教育支援などに取り組まれています。
質疑応答では、時間が足りなくなるほど数多くのご質問が挙がり、皆さんそれぞれに感じるものが多くあった様子が伺えました。

 堀内さんにとって初開催となる写真展では、約50点を展示。写真内容を現地スタッフに教えてもらい、タイの子ども達をより身近に感じてもらえるようにと想いを巡らせながらキャプションを付けられました。楽しそうに絵本をめくったり、堀内さんの読み聞かせを夢中で聞き入る子ども達の姿が印象的で、今にも声が聞こえてきそうでした。来場者からは、「堀内さんの熱意と努力に感銘を受けた。」「堀内さんのお姿に、自分の意志があればできるという希望をもらった」など、前向きな感想が多数寄せられました。

 「目が見えなかったからこそ、こんなに面白い人生を歩めている」と生き生きとした表情で語る堀内さんの姿に、多くの学びや力をいただきました。

 

堀内さん

ギャラリー
アークどこでも本読み隊代表の堀内佳美さん 写真展会場に設置されたホワイトボードに
堀内さんへの応援メッセージや感想が寄せられました

 

猶原さん

セミナーの様子
特定非営利活動法人ミャンマーKOBE代表の猶原信男さん 堀内さんの軽快なトークに笑い声も聞こえてくる等、
和やかな雰囲気のなか行われたセミナーの様子

 

お問い合わせ

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2024年度

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