【第10回】世界をめぐり、日本の良さを知る
氏名:岸 健朗
職業:スペイン語・ポルトガル語相談員
出身国:ブラジル
推薦者:姫路市文化国際交流財団
- どんな仕事をしていますか?
姫路市役所とイーグレ姫路で、主にブラジル人とペルー人の生活相談をしています。
- これまでどんな仕事をしていましたか。
1963年東京オリンピック時に、ブラジル人30名のツアーコンダクター・通訳を務めました。多言語が話せるという強味を活かして、1964年から定年までホテルに勤務し、ニューヨーク、ハワイ、フィリピンなど世界中で働きました。定年後17年間、県から依頼され、ブラジル人の子どもたちの現状調査で、県内60校ほどの学校を訪問しました。その間に、教育委員会が編成したグループで、ブラジルの学校や日系老人ホームを2度視察して、生活調査を行ないました。
- 日本に来たきっかけは何ですか?
1934年、私の家族は移民としてブラジルに渡り、私はサンパウロで生まれました。はじめは綿作りをしていましたが、その後コーヒー事業で大成功をおさめ、私が16歳の時に家族で日本に戻りました。日本の大学に入りましたが兵役のためブラジルに戻り、第二部の大学へ行きながら兵役を終えて卒業しました。卒業後は語学力を活かし、長年日本の大手ホテルで勤めました。
- 話せる言葉は何ですか?
スペイン語、ポルトガル語、日本語、英語。現在、ベトナム語も勉強中。英語を忘れないために、ニューヨークに住む孫と週に1度英語で手紙のやりとりをしています。
- あなたの国のPRをしてください。
ブラジルは愉快な国です。貧困問題があり治安は良くありませんが、人々は明るく陽気に暮らしています。ブラジルは気候も良く生活しやすい国ですのでみなさんぜひ来て下さい。
- 一番好きな日本の場所は?
沖縄と鹿児島は特に良いです。
- 一番好きな兵庫県(日本)の食べ物は?
健康的な日本食全般。世界中で健康に良い日本食が注目されているように、ブラジルでも日本食が流行っています。ブラジル人はシュラスコ(南アメリカの肉料理:牛肉、鶏肉の串焼き)などの肉をたくさん食べますので健康に良くありません。日本のように米を食べる方が体に良いと思います。
- 好きな言葉は何ですか?その理由は?
「生きる」ということ、そして「頭を使う」ということです。できないのはやらないから。やれば何でもできると信じています。
- 休みの日は何をして過ごしていますか?
家の裏でトマト、きゅうり、なすび、ピーマンなどの野菜を栽培しています。
- 将来の夢や目標を聞かせてください。
私の夢は、半年はブラジルに、あと半年は日本に住むことです。そして健康を保つことです。
- 海外からくる人々に兵庫県(日本)のPRをお願いします。
世界中に行きましたが、日本が一番だと思います。日本には学ぶことがたくさんあります。リオデジャネイロオリンピックで、ボルト選手が「日本は考える国だからこれからどんどん伸びていく」と言いましたが、まさにその通りです。日本は、これからも科学の力を応用していくと思います。
- 日本の皆さんに一言
外国へ行くと自らを知ることになりますが、日本ほど良い国はないと思います。これからも日本は世界をリードしていくでしょう。世界では戦争が起こっていますが、日本の皆さんは、自分の国を大事にして下さい。