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更新日:2020年3月4日
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氏名:趙 煕恩(ジョ・ヒィウン)
職業:国際交流員
出身国:韓国
推薦者:兵庫県国際交流協会
兵庫県の国際交流員として勤めています。基本的には公文書の翻訳や公務の通訳、ほかにも兵庫県の方々に韓国の文化を紹介したり、県の職員に韓国語を教えたりしています。
兵庫県のまえは2年間、鹿児島県霧島市で同じく国際交流として働いていました。仕事内容は現在とも似ていましたが、今と比べて市民と触れ合う場が多かったです。また、地域のコミュニティー活動も多く、近所のバドミントン会に入ったり、手話講座に通ったりするなど職場外でも様々な方々と出会うことができました。
日本に来る前は東北アジア歴史財団という日韓関係を研究している機関で日韓交流の歴史に関する本の編集を担当していました。日韓交流の歴史を知ることで、国際交流員としての態度について考えさせられるいい経験となりました。特に、日韓の歴史というと、植民地時代などよくなかったことを思い浮かぶ人が多いのですが、「朝鮮通信使」など両国が活発に交流をしていた時期もありました。その先祖の気持ちを見習い、微力ながら両国の交流に少しでも役に立てればという気持ちで勤めております。
嵐が好きで、聞いているうちに歌詞が分かりたくなって日本語を勉強し始めました。大学生の時に徳島県にある鳴門教育大学で1年間留学しました。留学の時、小学校に行って韓国の文化を紹介したり、地域住民と韓国語を勉強したりするなど今国際交流員として行っている活動をしていましたが、とても楽しくていい思い出がたくさんできました。その中、大学の卒業後にJETプログラムを知り、再度日本に来ることを決意しました。
韓国語と日本語。日本語もまだまだですが、英語も勉強中です。
私は韓国の釜山(プサン)出身です。釜山は韓国の第2首都ともよばれる大きな港町で、昔から各地と交流がありました。特に、地理的に日本と近かったので、日本との交流が盛んでした。朝鮮時代には日本人居留地の倭館も設置されており、両国の交流を深めた外交使節団である朝鮮通信使が日本に行く前に、朝鮮で最後に泊まった地でもあります。そのため、釜山では毎年5月に「朝鮮通信使祭り」が行われています。また、朝鮮通信使に関する記録は2017年にUNESCO世界記憶遺産として登録されました。このように昔から日韓交流にかかわってきた場所なので、同じように早い時期から外国と交流をしてきた兵庫に来ることができてとても嬉しいです。
やはり鳴門です。私にとって初日本ということもあり、いい思い出がたくさんあるところです。日本でのふるさとのように思うところで、鳴門での1年間があったからこそ、「もう一度日本に行きたい」、「国際交流員になりたい」と思いました。
兵庫県の食べものはまだあまり食べていないのですが、日本の食べものではうどんが大好きです。
「うどんがなかったら日本で生活ができない」と言えるほど、今はソウルフードになっています(笑)。疲れた時にはうどんを食べて癒されます。特に、窯玉うどん等讃岐うどんが好きです。
「考えながら生きていかないと、生きているとおりに考えてしまう」
自分で考えていないと、まわりの環境に流されてしまうという意味で、大学の先生がいつも言ってくれた言葉です。
今の韓国は経済力で社会の階級が決められているような状態で、「お金がないと目標を持つことや夢を見ることができない」という考えが広まっています。私も裕福な家庭には産まれなかったので、日本で勉強することはなかなか難しく思われました。しかし、いつもこの言葉を忘れずに自分でも行ける道を探して、運よく奨学金をもらい日本で勉強することができました。まわりの環境に流されないように、自分のことを信じて自分なりの道を歩んでいく。いつも私を支えてくれている言葉です。
普段は掃除や洗濯、家事をしています。通勤が長くて平日はなかなか時間がないこともあるのですが、家でゴロゴロするのが好きということもあります。また、家の近くに大阪城公園がありますが、よく散歩もしています。
一日一日を無事に、楽しく過ごしたい!
国際交流員になるまでは「国際交流員になる」こと自体が夢でしたので、働きながら試験勉強をするなど夢を叶うために努力しました。しかし、将来のために現在を犠牲にしていたところもあったと思います。そのため、今は先のためではなく、できるだけ「今」を楽しみたいです。
日本は地域ごとに色んな魅力を持っている国で、その地域がもっている色もそれぞれです。
特に、日本の田舎は素敵で、私も旅行するときは小都市や地方をよく訪れます。皆さんも日本の大きな観光名所や大都市だけでなく、各都道府県の様々な魅力を発見してみてください。
色んな国の人と話していると、文化やマナーなどが異なることが分かります。例えば、韓国では女性があぐらで座ることが普通で、中国では食事を少し残すのがもてなしてくれた相手への礼儀です。日本人の常識やマナーからみると、両方とも礼儀正しいとは思われないでしょう。世の中には数えられないほど多様な文化や考え方、生き方があります。自分が持っている常識が相手への偏見にならないように、そのためには様々な人々と出会い、交流する中でお互いについて理解を深めることができると思います。
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